北緯27度4分、東経142度13分。
東京の港から約980km。
小笠原は人が住む島としては本土から最も離れています。
空港はなく、島と本土を結ぶ交通手段は6日に1回のフェリー「おがさわら丸」のみで、片道24時間かかります。
24時間といえば、航空機なら地球の裏側にある南米大陸まで到達できる時間です。
この物理的な距離が小笠原ならではの光景を形作っています。
島では、おがさわら丸の入港着岸と出港離岸が生活のサイクルの重要な要素となっています。
たとえば、飲食店の休業日だったり、スーパーマーケットに生鮮食料品や1週間分の新聞や雑誌が入荷されたりという具合です。
▲貴重な映像が見られるビジターセンターもおがさわら丸不在時は休館に。
ほとんどの来訪者が到着後、次に出航するおがさわら丸で帰ってしまうので、観光客向けのお店や施設はおがさわら丸が再び戻ってくるまでの間、休業することが多いです。
また、小笠原に到着し、すぐにスーパーマーケットに直行すると、生鮮食料品などの商品棚のほとんどは空っぽに近い状態です。
少し間をおいて再びお店をのぞいてみると、商品が並び地元のお客さんが買い物をする様子が見られます。
おがさわら丸は人のみならず、島に住む人々の生活物資も運ぶ重要な生活インフラなのです。
現地で生活している方からすれば不便なのかもしれませんが、モノがあふれている環境で生活していると、この不便さが新鮮に感じられます。
長い間、空港建設について議論され続けていますので、近いうちにこのような光景は見られなくなってしまうかもしれませんね。
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2022.06.09
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