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黒石智之ブログ

世界を舞台に活躍する、JTBグランドツアー ツアー責任者(添乗員)のブログです。
ご旅行に参加される皆様へのメッセージ、おすすめの海外旅行情報などをお届けします。

ベイルート国立博物館

2018年08月24日

今日もまじめに。

今日も王道で。

ベイルートにある国立博物館。

1999年の訪問時は、まだ内戦で受けた被害からの修復作業中で見学ができませんでした。

博物館が建つ場所はイスラム勢とキリスト勢の中間のグリーンラインにほど近く、いわば戦闘の最前線。

貴重な展示品に被害が及ばぬよう、石棺などはコンクリートで周りを固めてられていました。

再オープンにあたってはコンクリートの除去や展示品の修復、もちろん建物そのものも修復。

1999年の、黒石が訪問した後にようやく再オープン。

そして、確か2016年か2017年のどちらかに地下の展示室も公開され。

最高です。

なんといってもこれでしょう
やっぱりなんといっても最大の目玉はこれになるんでしょうね。

入ってすぐのところにあります。

これはビブロスの遺跡で発掘されたフェニキアのアヒラム王の石棺。

今から3000年前のもので、現存する最古のフェニキア文字が刻まれているといわれています。

読めます?
簡単に、ごくごく簡単にいうと、「この石棺を万が一にも開けようものなら、その者に災いが」(かなりの意訳)というようなことが書かれています。

フェニキアの文字はなぜ貴重なのでしょうか。

それは、それまでの楔形文字や象形文字と異なり、この文字は現在のアルファベットの原型になっているといわれているから。

どういうことでしょう?

決してAとかBとかを使っているというわけではありません。

この文字は、世界で始めて「1文字で1つの音」を表すようになった(楔形文字や象形文字は1文字で1つの意味を表していますよね)ところが革命的なのだ、と考古学を学んでいたというガイドさんが説明してくれました。

こんな感じです。

ビブロス遺跡の展示室にて撮影
フェニキアは22文字。

ラテン語のアルファベットとの対応表がビブロス遺跡に置いてありました。

フェニキアの語源になった赤紫
これも貴重なサンプル。

フェニキアというのは彼らと交易したギリシャ人がつけた呼び名で、写真の貝から紫の染料を抽出し、赤紫に染めた生地を貿易品としていたことが起源。
その貝と、その貝から採った染料で染めた布。

有名なやつです
アヒラム王の石棺と並び、これも有名ですね。

ビブロス遺跡のオベリスク神殿から発見された兵士像。

これまたガイドさんの解説によると、神殿で祈りを捧げたり、願いが叶った人々が置いていったものなのだとか。

ある意味、賽銭みたいなものだと思いました。

アヒラム王の石棺は1階、兵士像は2階に展示。

そして地下の展示室。

この2つが見ごたえあり。

全部で29体発見されたそうです
これは人型棺。

南部のサイダにあるエシュムン神殿で発見されたもの。

エシュムンはフェニキアの神で、サイダの守護神。

神殿そのものは朽ちて見ごたえがないのですが、出土品はやばいです。

もうひとつ。

現在の外務省の海外安全情報レベルでは訪問できないティール(スール)遺跡で発見されたローマの地下墓。

オリジナルの出土品を使って再現された地下墓
すばらしい。

ほかにも、シリアのパルミラ遺跡の地下墓でも見た家族墓や、精緻なモザイク、カディーシャ渓谷で見つかったミイラ加工をしていないミイラなどなど、すべての展示品が見ごたえあり。

レバノンのみなさ~ん、また見られるようにしてくれてありがとう!!

みなさんの努力と熱意に感謝。

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Posted by 黒石 智之 ( 2018年08月24日 16:05 ) |  メッセージを送る(0)

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黒石智之 プロフィール

地球を舞台に遊びつくす「地球旅」のメンバー。運営するハイキング倶楽部がいつしか登山部となりつつあることに悩む総務担当でもある。富士山のお膝元、静岡県富士市出身。
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■添乗モットー
お客様と添乗員の旅ではなく、旅仲間同士として旅を楽しみたい

■好きな国・地域
北アフリカ、中近東などのイスラム圏。旧東欧諸国、特にルーマニア。トゥルヒーヨ、チクラヨを中心とするペルーの北部海岸地域(以前行った時には完成していなかったシカン博物館にどうしても行ってみたい)。大自然系ではチベットのヒマラヤ山脈、ギアナ高地、ナミブ砂漠、南極、死ぬまでにもう1回訪れたい思い出の国はポルトガル。

■趣味・特技
昔は空手(極真)、今は山歩き(昔は嫌いだった)と資格取得。ただ、熱しやすく冷めやすい性格なので、長続きしないことが多いです・・・